東京の木 多摩産材の活用を通じて、森と街をつなぎたい! 「とうきょうの木」の魅力発信拠点TOKYO MOKUNAVIの空間設計
東京都
企画背景
「とうきょうの木」が選ばれるために
「大都市」のイメージがある東京にも豊かな森林がある。実は、東京都の森林面積は約4割。そのうち約7割は多摩地域西部に広がっている。
中でも、適正に管理された森林から生産され、多摩産材認証協議会によって認証された製品は「とうきょうの木」と呼ばれ、東京都は「とうきょうの木」の利用拡大を進めている。2020年には、国産木材の魅力を発信する拠点「MOCTION(モクション)」をリビングデザインセンターOZONEにオープンし、当社はその拠点の企画・運営に携わっている。
そして新たに、「とうきょうの木」に特化したプロモーション拠点「TOKYO MOKUNAVI―モクナビー」をオープンすることとなり、当社は施設の企画・運営に関わることになった。
プロジェクトの目的・目標
・「とうきょうの木」の認知拡大。利用促進に向けたプロモーション
・「とうきょうの木」の利用検討者に向けた事業者の紹介窓口、および関係者とのネットワーク構築
実施内容
都会にいながら森林を感じられる空間設計
メインの壁面に多摩の森の映像を投影。ショールーム内に「とうきょうの木」プロダクトを配置することで、森林の中にプロダクトが展示されているような空間設計とした。
プロダクトに自然と視点が集まる工夫
同一素材のプロダクトを展示するため、カテゴリごとに分類。あえて仕切り壁を作らず、木のフレームで展示する手法をご提案。壁の無い木のフレームにより展示スペースを自然に切り分けるとともに、ギャラリーのように洗練された空間に仕上げた。
照明については、施設全体の照度を落とし、森の中で木漏れ日を浴びているような空間に。プロダクトにスポット照明を当てることで、視点が集まるようにした。
プロダクトも内装も木材中心の空間となるため、それぞれの色使いや素材の特徴を生かし、微妙なコントラストを表現。また、展示台の土台を床と同色にし、天板との間に隙間を設けることで、天板が浮いて見えるデザインにしている。
「とうきょうの木」の存在をもっと近くに
施設内のグラフィックでは、東京には森林資源があること、森林のサイクルを回すことの大切さ、プロダクトが手に届くまでのプロセス、林業の担い手の声を紹介。また、VRを用いて、原木が木材になるまでの流れ、林業体験などについて学ぶことができる。
施設全体の見学を通じて、来館者が森と自分たちの暮らしの関わりを知り、「とうきょうの木」を身近に感じてもらうストーリーを構成した。
結果・効果
開館当日には小池百合子都知事が来館。メディアにも取り上げられ、施設の役割や目的について幅広くPRがされた。開設直後のため具体的な効果はこれからとなるが、同じリビングデザインセンターOZONEにある「MOCTION(モクション)」との連携や、ワークショップの定期開催、開設したLINEアカウントを活用して、来館者と積極的にコミュニケーションを図り、「とうきょうの木」の魅力を発信していく。
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